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組織のモチベーション状態の把握が会社の強みを伸ばすことにつながる。


施設運営管理サービス業 W社

施設の「安全性」「サービスクオリティ」「収益率」に独自のノウハウを持ち、プロフェッショナルな運営管理と

オペレーションサービスを提供するW社。創業以来、成長と発展を続けた同社が、第二創業と位置づけた年を迎える前に、

組織の現状を把握するためエンプロイモチベーションサーベイを導入した背景を代表取締役社長のU氏に伺いました。


エンプロイモチベーションサーベイを導入した理由は?

弊社の事業ドメインは、スポーツやレジャー施設、温浴施設など健康やエンターテインメントに関わる施設の高度な

運営管理。

単なる娯楽施設のアウトソーシング運営ではなく、施設の安全性と付加価値を高め、お客様の「身体」だけでなく

「心」の健康をも促進するサービスを提供しています。社名にも、そのサービスの精神は込められおります。

 

積極的に健康を獲得しようとする生活行動を総合的に表現する言葉に、供給する・要求を満たすという意味を持つ

言葉を組み合わせて名付けました。それを享受するのは「人」、そしてそれを担うのも「人」です。

つまり私たちのサービスは「人対人」であり、最大の資産は「人」だと言えます。そのためサービスのクオリティを

左右する個人のモチベーション管理は欠かせません。

そこで、急成長により規模が大きくなった弊社の組織を見直し、さらなる発展のスタートを切るこのタイミングを

第二創業期と捉え、「仕事に対するやる気はどうなのか?」「現状に不満が有るのか無いのか?」「不満があると

したらどこなのか?」などスタッフのモチベーション状況を客観的に把握し、問題や課題を顕在化させ、

それらを改善・改革するための有効なアプローチ方法を明確にするために実施しました。


どのような現状をサーベイで把握したかったのですか?

今回、エンプロイモチベーションサーベイにて把握したいポイントは3つありました。

1つ目は会社の求心力。2つ目がサービスクオリティを上げるための要因。そして3つ目がスタッフ育成を含む

マネジメントの現状です。
実施したサーベイは、全部で132の質問で構成された社員の意識調査でしたが、その質問は会社全体に対する

「会社基盤」や「組織風土」、上司のマネジメント対する「情報提供」や職場における「意欲相乗」など16領域の

モチベーションファクターに則り、それぞれ「重要度」と「満足度」の観点で聞いているため、訴求したいポイントを

様々な角度から分析することができました。

そして、会社としては「重要」と考えていることが、社員からはさほど重要視されていなかったり、「満足」させていたつもりが

不満足だったりと、会社と社員の意識の差を把握することで、改革に向けての方向性とアクションプランを練る

判断材料として活用できました。


具体的に何の改革に役立てようとしましたか?

まず会社の求心力についてです。

 

私たちのサービスには、施設、お客様、そして一緒に働く仲間に対して情熱、つまり「思い入れ」がなければ、感動を

生みだすサービスを提供することができません。

そこで創業以来掲げてきた基本精神が「思い入れコンセプト」。

この基本精神を求心力に、社員が一丸となって成長してきました。

 

しかし、私たちが運営する施設は多岐に渡り、数も増えてきております。

社員は、業態の違った施設で、多種多様なサービスを提供することになりますから、基本精神はひとつでも、現場によって

「思い入れ」に対する解釈が変わっているかもしれませんし、温度差があるかもしれないと考えました。
現場と本部の距離を結びつける「思い入れコンセプト」にブレがあれば、社員の帰属意識が薄まり、組織としての結束力が

弱まる可能性もあります。

その現状を分析し、「理念戦略」「組織風土」などを再考することで組織としての一体感、活性化に繋げたいと考えていました。

 

次にサービスクオリティについてです。

サービス理念や基本精神を共有していても、そのアウトプットとなるサービス部分で個人差が出てきてしまいます。

質の良いサービスを提供するには「思い入れ」に対する高いモチベーションが必要ですが、社員ごとにモチベーション要因は

異なるため、個人ごとに差が生まれるのは必然です。
それが会社の「制度待遇」なのか、マネジメントによる「動機形成」なのか、それともスタッフの役割に対する「目標達成」なのか

一人ひとりの要素を把握することで、評価や報酬制度の再構築に役立てたいと考えていました。

 

そしてマネジメントの強化についてです。

どの組織でも起こりうる問題ですが、会社規模の成長とともに、社長や幹部自らがマネジメントを行うことが難しくなり、

一般社員のマネジメントを現場のマネジャーに委ねなければならないということがあります。
つまり、会社を現場のマネジャーに任せなければならない事態が発生するのです。

弊社も同様に、管理している施設が10箇所、20箇所と増え、社員数が増加するにしたがって、部下の育成は

現場のリーダー格の社員が行うことが多くなりました。
上司となる彼らが部下のやる気を引き出すようなマネジメントができているかどうかや、成長を促す教育をしているかどうかは

サービスの質や組織の発展を左右する重要な要素です。部下に対する「情報提供」や「情報収集」、やる気を創り出す

「動機形成」などが機能しているかどうか現状を把握することで、人事や教育制度の改善に役立てたいと考えました。


サーベイの結果、どのようなことが把握できましたか?

サーベイの結果から、組織の様々な現状が分かりました。総じて今の仕事に興味を持ち、施設の運営という業務に

誇りを持っている人が多かったですね。

 

ただ課題点として出てきたことのひとつに、「思い入れ」の対象として会社や組織の比重が下がっていることが分かりました。
つまり担当している施設やお客様に対するサービスには「思い入れ」はあるが、弊社の一員としてそれを提供している

自覚が低下していることになります。

 

この問題は会社への帰属意識に影響するだけではありません。

本来社員は、どの施設に異動しても、プロフッショナルなサービスを提供しなければなりませんが、このままでは特定の

施設でしか通用しない能力とやる気しか持たない社員に成長する可能性もあります。

同時に、大人数の社員が稼働している施設では、コミュニケーションが活発で本部とも連絡が密になっていましたが、

数名しかいない施設の社員では、組織との連携が取れずに孤独感を感じ、会社全体の動きが見えていない人も見受けられ、

サービス理念や基本精神の共有方法を見直す結果になりました。

 

また、リーダーとして活躍を期待している社員の一部には、サービスは得意だが部下への指導やマネジメントは苦手と

思っている人もおり、個人の役割や目標設定、教育や研修体制の改革が必要だと分かりました。


分析結果を、どのような施策に繋げましたか?

優れたセールスプロモーションが、マーケティング結果に紐付いた販売戦略から生まれるように、組織に対する

モチベーション施策も、サーベイによって現状を分析できたことで、課題点に対する有効な変革プランを練ることが

できました。

組織には過去の慣性が働くため、社員の納得感が無いままトップダウンで変革の施策を打っても逆効果に

働くこともあります。

まずはコミュニケーション施策を先行し、課題点を議論し合うことで変革へのエネルギーを発生させることにしました。

その後、変革を浸透させるフェーズとして個々の課題点に対するアクションを行い、その変革が定着する施策に

繋げることで、組織の一体感が醸成される流れを創りました。

 

最初に行ったコミュニケーション施策が、会社のビジョンや「思い入れコンセプト」を社員全員で再認識するイベント

、「共有会」です。

このイベントのねらいは、組織に疎外感を持っていたスタッフも含め、社員同士のコミュニケーションを促進することで

会社への帰属意識を高め、基本精神を強く共有することが目的でした。実際、その時に創業当時の「思い入れ」、

また「思い入れ」を成し遂げるために歩んできた社史を伝えたことで、社員達には新鮮な驚きと感動を持って

もらうことができ、「思い入れコンセプト」の大切さを理解してもらえたようです。

次に、議論を重ねながら会社の存在意義を問い直し、「施設を輝かせ、関わったすべての人をも輝かせる」

というミッションを構築。

会社の社会的な役割と目標を明確にしました。また「思い入れコンセプト」に紐付き、全員が同じ水準でサービスが

提供できるよう行動指針を策定したことで、各社員のベクトルの向きが同じになり、組織としての一体感を

育むことにも繋がりました。


現在の施策状況と今後の予定は?

現在取り組んでいるのは、「定着」フェーズ。人の成長とモチベーション要因、マネジメント手法は相関関係にあり、

個別に考察しても意味がありません。

 

そもそも社員の能力には個性もあれば個人差もあります。

社員が最大限に能力を発揮し、成長するには適切なポジションに配置しなければなりませんが、そのためには組織風土に

合った評価制度が必要ですし、評価するにも組織の方向性に合った教育制度が必要です。
そして評価の対象となった目標を達成した時には正当な報酬が欠かせません。そこで教育、評価、報酬の三位一体で

改革し、組織に定着するよう新たな研修の導入と人事制度の再構築に着手しました。

今回エンプロイモチベーションサーベイを実施したことで、組織の一体感を醸成するコミュニケーションの重要性や、

社員に向けて強いメッセージを発信していくことの大切さ、組織を活性化させるルールや制度の構築方法が分かりました。

 

既に社内ブログを立ち上げたり、社員が集まる機会と場を積極的に用意しています。また、リンクアンドモチベーションでは

多くの会社のサーベイ結果をデータベース化しているため、「他社と比べてサービスの士気は高いのか低いのか?」など

相対的な分析結果をフィードバックしてくれたことも非常に参考となりました。

 

全ての会社は、お客様と接する社員達のサービスによって0点から100点まで評価されます。社員一人ひとりが高得点を

目指すようモチベーションが高まったことで第二創業期も急成長できると確信しております。

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