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「経営リテラシー」と「自社らしさ」のモノサシを当て「変革型リーダー」に導く


大塚製薬株式会社 様

“Otsuka – people creating new products for better health worldwide”の企業理念のもと、早くから国際化に取り組み、

ビジネスの舞台を確実に世界へと広げてきた大塚製薬グループ。

 

今後100を超えるグループ各社を担っていける人材を

創出するために、「選抜教育」という形に力を入れてきた中で

実施した「大塚オリンピック」とは一体どのようなもので、

参加者にどのような変化をもたらすことができたのか。

 

大塚製薬株式会社 常務取締役 人事・法務担当の渡辺氏にお話しいただきました。


経営幹部候補選抜研修の実施背景

大塚グループは関連会社を含めて145社のグループ会社からなります。
そのため人事部としては、10年以内に経営を担える人材を145名創出しなければならないと考えています。

 

だからこそ、選抜教育に様々な形で力を入れてきました。

大塚グループの経営幹部候補者に、特に求めるのは以下の二点です。

 

まずは「会社について語れること」です。
一般的にメーカーが生産コストの効率化、中でも安い人件費を求めて海外に

進出することが多いことに対し、大塚グループでは地産地消(現地の材料・雇用による生産活動と、現地消費者による消費)を目指しています。

それを実現するには、現地のビジネスパートナーの協力が必須です。
そのパートナーに大塚グループのことを深く理解してもらうためには、送り込まれた大塚社員が大塚グループの歴史や

文化を深く理解し、自分の言葉で語れることが重要となります。
そのため今後、大塚グループの経営を担う人材には「大塚製薬の文化について語れること」を求めたいと思っています。

 

次に「自分の強みを理解し生かすこと」です。
大塚グループはこれまでも常識を覆し、世の中に対し「今までにない価値」を生み出してきたと自負しています。
ポカリスウェットは点滴の輸液を飲料水にできないかという発想から生まれましたし、カロリーメイトは朝食を食べる

時間のないビジネスパーソンに食べる場所を作るという発想で生まれました。
このように、これまでの大塚グループ発展の背景には、社員の「独創性」と「実行力」が欠かせませんでした。
中でも独創性がある会社でありつづけるためには、金太郎飴のように同じ特性の幹部がそろうのではなく、荒削りでも

エッジの立った個がそろっていることが大切です。
そのために、一人ひとりの幹部社員が自身の強みを認識すること、そして人事部や上司がそれを生かす機会を

提供することが必要だと考えています。


「大塚オリンピック」とは

「大塚オリンピック」は、次期役員候補・経営幹部候補の社員が経営や会社について

語る場であり、参加者本人はもとより、人事部としても、一人ひとりの強みを

知る場として実施しています。

 

大塚オリンピックでは、社員が様々な環境に身を置く機会を擬似的に作ることで、

その人がどのような価値観でどのような行動をとるのか、大塚グループをどの程度

理解しているのかといった「ありのままの姿」を表出させ、それを

リンクアンドモチベーションの講師が面接や観察により客観的に評価し、後日、

結果帳票として本人に返します。

 

当日の各プログラム終了後には、講師からどの観点で評価をしたのか、またそもそもなぜその観点を重視するのかを、

大塚グループのこれまでの経営判断や商品開発エピソードを交えながら伝達します。

参加者がそのレクチャーや後日返却される結果帳票から「自身の強みは何か」「どの程度、大塚グループを理解しているか」を

自覚できることは、とても有用な機会だと感じます。
この結果帳票をもとに上司は参加者と面談を行い、強みを更に伸ばし発揮していくために、今後のアサインや

アクションプランを議論しています。


「大塚オリンピック」で印象に残っているプログラム

メーカーの海外進出について考えさせるケースワークは、とても印象深い

プログラムです。
参加者はそこの事業部長で、3カ月後にある発展途上国に子会社を設立する

こととなったという設定で、

海外市場開拓のコンセプトを考えてもらいます。
このプログラムを通して、いかに日本人が「グローバル」や「グローバルビジネス」

という言葉を表面的に認識しているか、

また人ごとにグローバルに対する興味や関心の度合いが違うことなどを実感

しています。
このようなテーマに対応するには、最低限の経済知識や会計知識など、

ビジネスリテラシーがないと難しいでしょう。
例えば、主要国の国民1人当たりのGDPがどのくらいなのかなどの基礎知識も

ないままに、製品だけを取り上げて、空想でビジネスの可能性を語るのはとても

おかしなことだと思います。

人事部も含めて、これは経営人材育成を行ううえで、大きく反省しなければならないと気づかされました。


「大塚オリンピック」の設計プロセス

大塚オリンピックの設計には、約半年を要しました。
リンクアンドモチベーション代表の小笹氏には、弊社経営幹部や課長職数百名向けにご講演いただいたこともあり、

その経営思想やサービスに大変共感していました。

 

そこで、経営幹部候補選抜のプログラム開発をリンクアンドモチベーションにお願いすることにしたのです。
まず、コンサルタントの方々と「どのような経営人材を育成していく必要があるのか」の要件定義を行いました。

 

そして、大塚グループの社史など様々な文献から大塚の文化の根底に流れている判断基準を抽出し、それらの

体現レベルを測定するためのケースワークを作成していきました。

 

他社と異なることを重視する私どものこだわりに対しても、コンサルタントの方々は柔軟に対応し、オリジナリティ溢れる

魅力的なプログラムを制作いただいたと感謝しています。


「大塚オリンピック」を実施していて見られる効果

大塚オリンピックの実施を通して、人事部としても参加者の強み・弱みを改めて

よく理解することができています。
参加者自身も多くの気づきを得て、自らの行動を変化させることができている

者もいます。
例えば、ある事業部の部長は大塚オリンピックをきっかけに視野を広げる努力を

しています。
もともと営業出身で営業以外のことは疎かったのですが、情報を幅広くキャッチ

するようになり、経営幹部としての幅が広がったと感じます。

彼もこのプログラム終了後に執行役員に昇格した一人ですが、大塚オリンピックに

参加した人が実際に執行役員に登用されるケースは多く、社内でのこのプログラム

への認知度は高くなってきています。

人事部としては、引き続きこのような機会を提供し、よりグローバルなビジネス展開を

加速させられるよう経営に貢献していきたいですね。

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